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太宗寺 閻魔大王太宗寺 塩地蔵
「閻魔大王」「塩地蔵」
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太宗寺 江戸六地蔵 銅造地蔵菩薩坐像太宗寺 江戸六地蔵 銅造地蔵菩薩坐像
「江戸六地蔵

銅造地蔵菩薩坐像」

「江戸六地蔵

銅造地蔵菩薩坐像」

Edo Roku-JizoEdo Roku-Jizo
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太宗寺 切支丹燈籠
「切支丹燈籠」
Kirishitan Toro
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太宗寺 閻魔大王 太宗寺 閻魔大王
「閻魔大王」「閻魔大王」
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太宗寺 奪衣婆尊 太宗寺 奪衣婆尊
「奪衣婆尊」「奪衣婆尊」
Datsu-Eba-SonDatsu-Eba-Son

太宗寺 太宗寺

太宗寺(たいそうじ)江戸六地蔵 第三番

Taisoji Temple 

東京都新宿区新宿2丁目9−2

2-9-2,Shinjuku,Shinjuku-Ku,Tokyo

TEL. 03-3356-7731


甲州道中と内藤新宿

甲州道中(甲州街道)は、徳川家康が慶長・元和年間に整備を行った五街道(ほかに東海道・中仙 道・奥州道中・日光道中)のひとつで、江戸から甲府を経て下諏訪で中仙道に合流します。

この街道の最初の宿場は高井戸(現杉並区)でしたが、日本橋を出発して四里八丁(16.6km )もあったため、人馬ともに不便でした。

そこで浅草阿部川町(現元浅草四丁目)に住む名主喜兵衛(のちの高松喜六)は、元禄10年(1 697)に同志4名ととも、太宗寺の南東に宿場を開設するよう、幕府に願いを出しました。

なぜ喜兵衛らが宿場開設を願い出たのか、その理由はわかっていませんが、5人は開設に際し運上 金5600両を納めることを申し出ました。

この願いは翌元禄11年(1698)6月に許可となり、幕府は宿場開設の用地として、譜代大名 内藤家の下屋敷(現新宿御苑)の一部や旗本朝倉氏の屋敷地などを返上させて、これにあてました。

こうして「内藤新宿」は、元禄12年(1699)2月に開設のはこびとなり、同年4月には業務 を開始しました。善兵衛らも移り住み、名主などをつとめ町政を担当しました。

宿場は東西九町十間余(約999m)、現在の四谷4丁目交差点(四谷大木戸)から伊勢丹(追分 と呼ばれ甲州道中と青梅街道の分岐点であった)あたりまで続いていました。

宿場は大きく3つにわかれ、大木戸側から下町・仲町・上町と呼ばれました。

太宗寺の門前は仲町にあたり、本陣(大名・公家・幕府役人などが宿泊・休息する施設)や問屋場 (次の宿場まで荷を運ぶ馬と人足を取り扱う施設)などがありました。

「内藤新宿」は、江戸の出入口にあたる四宿(品川・板橋・千住・新宿)のひとつとして繁栄しま したが、その繁栄を支えたのが旅籠屋でした。ここには飯盛女と呼ばれる遊女が置かれましたが、 元禄15年(1702)には当時幕府公認の遊興地であった吉原から訴訟が出されるほど繁昌しま した。

このように大変な賑わいをみせた「内藤新宿」でしたが、享保3年(1718)には開設後わずか 20年にして、宿場は廃止となります。

これは、利用客の少なさ、旅籠屋の飯盛女がみだりに客を引き入れたことなどが原因といわれます が、八代将軍徳川吉宗の「享保の改革」に伴う風俗統制の影響もあったようです。その後、度重な る再興の願いにより、明和9年(1772)に宿場は再興されました。


太宗寺の創建と内藤家

太宗寺は、このあたりに太宗という名の僧侶が建てた草庵「太宗庵」がその前身で、慶長元年(1 596)頃にさかのぽると伝えられています。太宗は、次第に近在の住民の信仰をあつめ、現在の 新宿御苑一帯を下屋敷として拝領していた内藤家の信望も得、寛永6年(1629)内藤家第五代 正勝逝去の際には、葬儀一切をとりしきり、墓所もこの地に置くことになりました。これが縁で、 寛文8年(1668)六代重頼から寺領7396坪の寄進をうけ起立したのが、現在の太宗寺です。

内藤家は七代清枚以後は歴代当主や一族が太宗寺に葬られるようになり、現在も墓所が営まれてい ます。

また「内藤新宿のお閻魔さん」「しょうづかのばあさん」として親しまれた閻魔大王と奪衣婆の像 は、江戸庶民の信仰をあつめ、薮入りには縁日が出て賑わいました。現在も、毎年お盆の7月15 ・16日には、盆踊りとともに閻魔像・奪衣婆像の御開扉、曼陀羅・十王図・涅槃図の公開が行わ れています。なお、寺号「太宗寺」は、創建時の庵主太宗の名をいただき、山号「霞関山」は、当 時四ッ谷大木戸一帯が霞ヶ関と呼ばれていたことに因み、院号「本覚院」は内藤正勝の法名「本覚 院」を拝しています。浄土宗の寺院です。


太宗寺の文化財


東京都指定有形文化財(彫刻)

◆銅造地蔵菩薩坐像

江戸時代の前期に、江戸の出入口6ヶ所に建立された「江戸六地蔵」のひとつです。

銅像で像高は267センチメートル、正徳2年(1712)9月「江戸六地蔵」も三番目として甲 州街道沿いに造立されたもので、製作者は神田鍋町の鋳物師太田駿河守正儀です。

なお、像内には小型の銅造六地蔵6体をはじめ、寄進者名簿などが納入されていました。

「江戸六地蔵」は、深川の地蔵坊正元が発願し、江戸市中から多くの寄進者を得て造立したもので す。各像にはその名前が刻まれていますが、その合計は72,000名以上におよんでいました。

この他「江戸六地蔵」は次のとおりですが、永代寺のものは現存していません。

品川寺  品川区南品川3−5−17    宝永5年(1708)造立

東禅寺  台東区東浅草2−12−13   宝永7年(1710)造立

真性寺  豊島区巣鴨3−21−21    正徳4年(1714)造立

霊巌寺  江東区白河1−3−32     享保2年(1717)造立

永代寺  江東区富岡1−15−1     享保5年(1720)造立

東京都教育委員会 案内板より


新宿区指定有形民俗文化財

◆閻魔像

木造で、総高は550cm。文化11年(1814)に安置されたもので、製作もその頃と推定さ れます。江戸時代より「内藤新宿のお閻魔さん」として庶民の信仰をあつめた像で、かつては薮入 り(1月と7月の16日に商家の奉公人が休暇をもらえる日)に縁日が出て賑わいました。また、 弘化4年(1847)3月5日には泥酔者が閻魔像の目を取る事件が起り、錦絵になるなど江戸中 の評判になりました。


新宿区指定有形民俗文化財

◆奪衣婆像

木造で、総高は240cm。明治3年(1870)の製作と伝えられます。奪衣婆は、閻魔大王に 仕え、三途の川を渡る亡者から衣服をはぎ取り罪の軽重を計るとされ、この像でも右手には亡者か らはぎ取った衣が握られています。また、衣をはぐところから、内藤新宿の妓楼の商売神として信 仰されました。


新宿区登録有形文化財(歴史資料)

◆切支舟灯籠

昭和27年(1952)に内藤家墓所から出土した織部型灯籠の竿部分(脚部)で、現在は上部の 笠・火袋部分も復元し補われています。石質は白みがげ石で、江戸時代中期の製作と推定されてい ます。切支丹灯籠は江戸時代、幕府のキリスト教弾圧策に対して、隠れキリシタンがひそかに礼拝 したとされ、織部型灯籠(安土桃山〜江戸初期の大名・茶人古田織部が好んだ灯籠)の全体の形状 は十字架を、竿部の彫刻はマリア像を象徴し、マリア観音とも呼ばれます。

内藤新宿 太宗寺の文化財 パンフレットより


観無量寿経曼荼羅(新宿区指定平成2年6月1日)

通称「大曼荼羅」と呼ばれるもので、奈良県当麻寺の観無量寿経曼荼羅を同寸大に模写したものです。

神に描かれており、総高425cm、全幅408cmの掛軸となっています。 画像は立て・横とも386cmで、まわり表装は直接描かれたものです。 製作年代・作者についてはわかりませんが、江戸時代初期の製作と推定されます。

新宿区教育委員会

境内 案内板より


新宿区指定有形文化財 彫刻

三日月不動像  指定年月日  昭和59年11月2日)

額の上に銀製の三日月をもつため、通称三日月不動と呼ばれる不動明王の立像です。

銅造で、像高は194cm、火炎光背の総高は243cm。江戸時代の作ですが、製作年・作者などは不明です。

寺伝によれば、この像は高尾山薬王院に奉納するため甲州街道を運搬中、休息のため立寄った太宗寺境内で、 盤石のごとく動かなくなったため、不動堂を建立し安置したと伝えられています。

なお、額上の三日月は「弦月の遍く照らし、大空をかける飛禽の類に至るまで、あまねく済度せん」との誓願によるものといわれます。このため、像の上の屋根には窓が取り付けられ、空を望むことができます。(新宿区教育委員会掲示)

新宿山之手七福神、布袋尊像

新宿山之手七福神は、昭和初期に有志により創設されたもので、 太宗寺(布袋尊)、鬼王神社(恵比寿神)、永福寺(福禄寿)、抜弁天厳島神社(弁財天)、法善寺(寿老人)、経王寺(大黒天)、善国寺(毘沙門天)の七ヶ所となっています。

布袋尊は中国の禅僧がモデルで、豊かな暮らしと円満な家庭の守護像です。

境内 案内板より


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